今年の10月頃から続々と登場しているスマートスピーカーですが、今回は10月23日発売の「Google Home Mini」と11月15日発売の「Amazon Echo Dot」を比較も兼ねて使った感想を書いていこうと思います。
概要
Google Home Mini
「Google Home Mini 」はGoogleから出ているスマートスピーカーであり、先に登場した「Google Home」と主にスピーカーの性能が違っており、その分大きさや価格は控えめになっています。両者で利用できる機能にほとんど違いはありません。
音声アシスタントはスマートフォンなどで利用できる「Google アシスタント」が搭載されています。
発売当初「Google Home Mini」は上面左、中央、右側をタップすることで音量調節や音楽の再生停止、アシスタントの起動などができましたが、随筆時点で不具合により音量調節を除いてすべて無効化されています。しかし、ここよるとプレビュープログラムに登録しているユーザー向けに、左右のタッチセンサーを長押しすることで音楽の再生停止、ニュースやアラームの停止、着信に対する応答や終話に対応するアップデートが配信されています。後に正式にリリースされるでしょう。
Amazon Echo Dot
「Amazon Echo Dot」はAmazonから出ているスマートスピーカーで、日本では「Echo」「Echo Plus」とともに11月15日に発売されました。3機種の違いはスピーカーの性能やスマートホームハブの有無で、それ以外の機能の違いはありません。「Echo Dot」はその中で大きさ、音質、価格がコンパクトになった機種です。
音声アシスタントはAmazon独自の「Alexa」が搭載されています。スマートフォンではHTCの「U11」など限られた機種のみ対応しています。
スペックを比べる
製品 | Google Home Mini | Amazon Echo Dot |
特徴 | 上面に4つのLEDライト Bluetoothスピーカーとして利用可 Chromecastと連携可 | 上面にリング状のLEDライト Bluetoothスピーカーとして利用可 Bluetoothスピーカーに接続可 ステレオジャック搭載で外部スピーカーに接続可 |
音声アシスタント | Google アシスタント | Alexa |
起動ワード | OK Google ねぇ Google (どちらにも反応) | Alexa Amazon Echo Computer (設定で1種類反応) |
操作 | 音声操作 タッチ操作 | 音声操作 ボタン操作 |
音楽ストリーミング | Google Play Music Spotify au うたパス | Amazon Music TuneIn dヒッツ |
対応音声フォーマット | HE-AAC, LC-AAC+, MP3, Vorbis, WAV (LPCM), FLAC | AAC, MP3 |
スピーカー | 40 mm ドライバー採用 360 サウンド | 0.6インチ (15.24 mm) |
マイク | 2つ搭載 | 7つ搭載 |
Wi-Fi | 802.11b/g/n/ac(2.4 GHz / 5 GHz) | 802.11a/b/g/n(2.4 GHz / 5 GHz) |
Bluetooth | Bluetooth® 4.1 | Bluetooth® 4.0 |
ポートとコネクタ | マイクロ USB ポート | マイクロ USB ポート 3.5 mmステレオジャック |
サイズ・重量 | 直径: 98 mm 高さ: 42 mm 本体: 173 g 電源アダプターとケーブル: 約 75 g | 直径: 83.5 mm 高さ: 32 mm 本体: 163 g |
カラーバリエーション | チョーク チャコール コーラル - Google ストア限定 | ブラック ホワイト |
価格 | ¥6,480 | ¥5,980 |
「Google Home Mini」はChromecast連携やスピーカーのドライバーが「Echo Dot」よりも大きいこと、また公式ストア限定色のコーラルが特徴です。
「Amazon Echo Dot」はBluetoothスピーカーに接続できたりステレオジャックを搭載しているのが特徴です。
「Google Home Mini」と「Echo Dot」でマイク数がかなり違いますが、これによって音声認識の精度で差がつくかどうかはページ下方の「実際に使ってみて」で紹介します。
外観を比較
Google Home Mini | Amazon Echo Dot |
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正面 | |
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背面 「Home Mini」は左側にミュートスイッチ、「Echo Dot」は右ポートにオーディオジャックが見える |
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上面 | |
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裏面 どちらもラバー面はとても埃が付きやすい |
(画像をクリックでフルサイズが見られます)
「Google Home Mini」はつなぎ目のないファブリックな上面が特徴的でどこから見ても違和感なく仕上がっています。対して「Echo Dot」は正面にデカデカとamazonロゴがありこちらが正面であることがわかりやすい設計になっています。
大きさは「Google Home Mini」のほうが一回り大きく、重さは「Echo Dot」と比べるとずっしりと感じます。
実際に使ってみて
まずスマートスピーカーの真髄とも言える音声認識の精度ですが、マイクが7つ搭載されている「Echo Dot」のほうが有利かと思いきや、カレンダーの確認や日常的な疑問を聞いた限りではどちらも良好で大きな差はありませんでした。
さらに呼びかけに関しては、私の声質かもしれませんが「Echo Dot」は音楽等再生してる場合に、何も再生していないときより大きい声で呼びかけないと反応しないことがありました。一方「Google Home Mini」は音楽再生中であろうといつもの声で反応します。
次に応答の早さです。それぞれに簡単な同じ質問を3回して、帰ってくる答えの早さを比較したところ、「Google Home Mini」は発話終了直後から平均およそ1.5秒程度で応答したのに対し、「Echo Dot」は平均およそ1秒で応答しました。
今度はラジコの操作について、「Google Home Mini」は「○○○(放送局名)をながして」と言うとラジコでその放送局を選曲し再生してくれるのですが、「Echo Dot」はまずスキルと呼ばれるサードパーティの機能を使うためのアプリのようなものをスマートフォンのアプリ経由で追加し、さらに呼びかけるときも「ラジコで○○○を流して」と言わないと認識しません。
これは、「Google Home Mini」はサードパーティの機能をユーザーが追加できない代わりに、より自然な呼びかけで応答するような思想で作られているのに対し「Echo Dot」はユーザーが機能を追加できるため、似たような機能があった場合に混乱しないようサードパーティのスキルにはスキル名をつけて(この場合はラジコ)呼びかけるように設計されている、、と思っています。
最後に音楽を再生してスピーカーの音の傾向を比較したところ、「Google Home Mini」はイコライザーが強くかかったような音ではありましたがしっかり低域が聞こえたのに対して、「Echo Dot」は自然に声が聞きやすいようにチューニングされているためか、またスピーカーの口径が「Google Home Mini」より小さいためか、低域がスカスカでほとんど聞こえませんでした。
ちなみに「Echo Dot」のオーディオジャックからの出力も低域が弱い傾向にあるので、高価なスピーカーにつなげて「Echo」よりも高音質なスマートスピーカーを、と考えてる方は注意が必要です。
実は購入してから「Google Home Mini」は2週間程度、「Amazon Echo Dot」は1ヶ月程度しか経っていないのでこれくらいしか気づいたことはありませんでしたが、また何か気づいたことがあれば書き足そうと思います。
まとめ
- どちらも音声アシスタントとして大きな違いは無い
- 外部スピーカーに有線、無線で出力したいと思う方には「Amazon Echo Dot」
- 声が小さい・通らないと思う方には「Google Home Mini」
- 音声でAmazonの注文をしたい方は「Amazon Echo Dot」
- Android端末と連携してより便利に使いたい方は「Google Home Mini」
といったところしょうか。「Google Home Mini」はつい最近までヤマダ電機、ビックカメラ等セールで半額になっていたり、「Echo Dot」は発売後数日以内に招待リクエストすることで割引を受けられたりしたので、今後のセールを待って両方買うというのもありだと思います。